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2014年7月

2014年7月23日 (水)

恐るべき庚申信仰

庚申信仰ってやっぱり凄い!  

先日、NHKのコズミックフロントを見ていましたら、黄道十二星座のなかでいて座から強力なガンマ線が出ているという説明でした。驚きですね。 やっぱり今から三千年も四千年も前に中国で編み出された庚申信仰って、ここのブログで何度も取り上げていますが、それは、干支の組合せのなかで一番縁起が悪いとされているものです。そうすると強力なガンマ線が出ているいて座(東洋では申)を不吉の星座とみた古代中国の道教思想と現代科学がここで偶然に結び付いたことになりますね。 昔の人が考え出した庚申信仰って、やっぱり凄いんですね。

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庚申という星占い

 古代中国の人々が考えた星占いは下の表のように十二支と十干を組合わせたものです。この組合せは60通りあり、ひとつの組合せが巡ってくるのは60年周期ですね。ここから我々が身近に使っている60歳の還暦というものがでてきたんですね。 庚申の庚はかのえ、すなわち金星と太陽ですね。申は黄道十二星座のなかのいて座です。庚申信仰ではこの組合せが一番凶だと考えられているのです。

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太陽系惑星と黄道十二星座の関係

 古代中国では太陽系惑星(水星、金星、火星、木星、土星)の存在を理解していたのでしょう。そこから五行思想、すなわち、あらゆる万物は火、木、土、金、水から成りたっていると考えました。 地球はその当時、天動説であったために太陽、月とともに五つの惑星が天空を回っていると昔の人々は考えたのです。そのなかで木星は太陽の周りを約12年かけて一周するので、丁度、時計の針のように動いて見えるのです。そのために地球から見える木星の先には黄道十二星座のひとつが、そこにあるのです。 木星が指し示す先にいて座が存在していれば、その年は不吉なことが起きると昔の人々は占ったのだと思います。

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禁止されていた庚申塔

 江戸時代になると、この庚申塔の新たな設置は禁令が出されていたようです。その理由はよく分かりませんが、講というものが一種の反社会的なものとみなされたためではないかと考えています。 それにしても、禁令が出されているにも関わらず昔の人々はどうして各地にたくさんの庚申塔を残したのでしょうか。不思議ですね。

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2014年7月20日 (日)

心霊スポットと「丁場」

丁場を探せ!

 昨日、NHKのダークサイド・ミステリーで平将門の首塚が特集で再放送されましたが、主に平将門の祟りの検証が史実に基づいて進められとてもよかったと思います。心霊研究では心霊現象を調べる時に冷静に事象を見つめる必要があるので大変参考になりますね。
下の写真は将門塚の古い写真ですが、確かに塚の恰好をしているのが分かります。心霊研究でいろいろな心霊スポットにでかけてみると、その場所が一般的な道路の近くにあって、丁度「丁」という字を書いたような場所であることに気づきます。
この「丁」という文字は異体字を研究すると「切」という字と同じだということが分かって来ます。昔は石切り場のことを「丁場」などとも呼んでいたのです。現在の将門塚は時代が大きく変わっているので、丁場という雰囲気ではありませんが昔の写真からは何となく雰囲気が伝わってくるものと思います。
従って、私たちの住んでいる街のどこかに「丁」と書いたような道路にお地蔵さんとか石塔が並んで建っている場合は、そこが昔は高札場や塚、あるいは共同墓地だったことが分かるのです。

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地図上から見えてくる心霊スポット

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高札場の例

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一般的な塚の例

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昔の共同墓地の例

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以上のように、どれも丁という字を書いたような場所に石造物が建っているのが分かりますね。

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2014年7月 4日 (金)

西暦775年の謎に迫る

西暦775年に何が起ったか

 先日、NHKのEテレで西暦775年に起った天空の異変について特集をやっていましたが、中国などで不思議なオーロラのようなものが目撃されていたようです。
これには日本の宇宙研究者が屋久島の杉から西暦775年に異常な量の炭素元素C14を見つけたことが背景にありました。
それがネーチャーに科学論文として紹介されたから、世界的に注目を浴びたようでした。
このC14が異常に発生したのは何が原因か?ということで世界各国の研究者たちが超新星の爆発とか太陽の異常活動などを仮説として論じていましたね。
当時の古文書などによる主な目撃談は次の通りでした。

 1)天空に異常に輝く星が現れた
 2)天空を二つの大きな盾が流れた
 3)天空に大蛇が現れた

このようなものがイギリスや中国などで多数目撃されていたようです。
西暦775年について日本国内の歴史をちょっと調べてみましたが、日本国内では宝亀6年(乙卯)の年で、その年は大きな天災もなく政変も起っていないようでした。
従って、西暦775年には天空の異常はあったものの世界各地で大きな天災などの被害はなかったということになりますね。

嫌われた金星と庚申

 庚申の記録が日本で最初に登場するのが寛喜元年(1229年)12月26日「庚申、地震に依りて御祈事を始めて行う」です。
従って、昔の人びとは大きな地震や天災が起った後に庚申をやっているのが分かりますね。庚申の庚は太陽と金星、申は12星座のいて座との組み合わせを表しています。庚申という干支が昔の人々から忌み嫌われたのは金星が背景にあるのです。
庚申はそのほかに時の天皇が崩御したときなどにも行われているようですが、本意は地震や災害などが起きないための祈禱のようです。

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金星が異常に輝くときがある

 庚申信仰はここのブログでも何度か取り上げましたが、昔の人々は太陽系惑星のなかで特に金星を嫌っていました。ではどうして、昔の人々は金星を嫌ったのでしょうか。
下記の図に太陽と金星、地球の略図を書いてみましたが、最近になって分かってきたのは、太陽の活動が活発になったり弱まったりすると、その輝きが金星の表面にあたり、そのために、地球上で朝夕に見える金星がやけに輝いたり薄明く見えたりするからでないかということですね。
そうすると、昔の人々は金星の輝きのサインが自分達に天災などの前兆を告げるものだと考えたのではないでしょうか。
私も気になって、時々、朝夕の金星を探していますが、2011年から2012年にかけての金星はダイヤモンドのように輝いて異常だったと思います。最近の金星は余り目立たず朝夕の空に見える程度ですね。
2011年と言えば東日本大地震のあった年ですから、金星の異常な明るさと同期しています。このように、昔の人々に金星が嫌われた理由は、時々太陽の活動が活発になって金星が魔性のように見えたからだと科学的に考えられますね。
このように分析してみると、西暦775年に起こった天空の異変は太陽活動の異常が原因でなかったのかも知れません。

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2014年7月 1日 (火)

霊場探訪(佐世保の霊場)

御橋観音寺ってどこ?

 もう7月、早いものですね。
今般、ちょっと長崎に行く用事があったので、ついでに近くの霊場探訪に行ってきました。関心がある方は一度行ってみてください。お勧めです。

御橋観音寺(おはしかんのんじ)は、長崎県佐世保市吉井町にある仏教寺院(真言宗智山派)。山号は石橋山(せっきょうざん)。本尊は十一面観音坐像。
境内の奥には第三紀砂岩の浸食によってできた天然の石橋(長さ約27m、幅4m弱)が二条並んでおり、平戸八景「石橋」として知られる。
御橋観音寺は千二百年の歴史を有し、観音様の御心を今に伝える寺院で九州八十八所霊場 第七十五番札所及び九州三十三観音霊場 第二十九番札所です。所在地は 〒859-6305 長崎県佐世保市吉井町直谷94です。

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不思議な人頭杖と御判形

 関東界隈で石仏の調査をやっていますが、御橋観音寺の境内にも同じようなものがありました。これまで、このような石仏の組合せは石仏研究の世界でも取り上げられたことはありませんが、これは「御判形(ごはんぎょう)」というものを表しているのではないかと考えています。全国的に同じようなものが存在しているようです。
御判形とは簡単に言うと公文書などに押すハンコや署名のようなものですね。高札場の近くに御判形の屋敷があったことも分かっています。

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不動明王って何だろう

 一見すると不動明王というのは閻魔様のような姿をしているので間違いやすい存在です。ここから先は神聖な霊場だと言っているのですね。どういう訳か分かりませんが、この写真だけピントがちょっと狂っているのです。不思議ですね。

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霊場へ続く道

 霊場へ続く道は、ちょっと苔むしたようになっていて、なかなか気持ちがよかったですね。

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霊場の雰囲気がある

 この場所は砂岩が浸食されてできた天然の橋があります。山号が石橋(せっきょう)山というのも頷けますね。
周囲の岩盤にはたくさんの石仏が置いてあって石仏研究者には見応えがあるものと思います。

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魅力の石橋群

 御橋観音寺の周囲にはたくさんの石橋があって、広報させぼでも取り上げられています。石橋の魅力に取りつかれた人は一度は訪れてみたい観光スポットですね。

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