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2012年6月10日 (日)

アニミズムの世界

両墓制の本の紹介

 これまで両墓制の調査で近くの寺院を50ケ所ほど調べてきたが、両墓制のなごりである祀墓はほぼすべての寺院でみられた。しかしながら捨て墓と呼ばれる場所は地元の歴史資料にも眼をやったが一部を除いて殆ど分からなかった。不思議である。
両墓制について何かよい資料が無いか調べていたが、下記にある「アニミズムの世界」という本にようやくたどり着いた。両墓制についても詳しく調べてある。心霊研究ではこのような基礎知識が大変必要だと思う。

Animism002


アニミズムの世界 吉川弘文館 本体価格1700円(税別)

捨て墓はどこにあるか

 「アニミズムの世界」で紹介されている三重県伊勢地方の捨て墓は村はずれの南、南西側にある。南西と言えば占いの世界では「死」を意味しているから、何となく共同墓地の存在もうなずけるところがある。
しかしながら筆者の近くの不吉な場所や、ある村の共同墓地は寺院の東北方向にある。(下図参照)
この挿絵は村落領域と墓地の関係について分かりやすくまとめたものであるが、ムラ(村)は定住地としての集落であり、そこに寺院があって境内に祀墓がある。ノラは耕地であり田畑がある。その先がヤマ(ハラ)と呼ばれる山林や原野があり、村の共同墓地は多くはそのヤマやハラと呼ばれるところに造られた。昔のムラは規模的にそんなに大きくはないから、寺院を中心にして500m~1Kmくらいの範囲に捨て墓があるのだと考えられる。

Animism003

多摩のアニミズム

 では、どうして筆者の近くの不吉な場所や村の共同墓地はムラを起点として東北に造られているのか不思議である。この問題は下の写真にヒントがある。東京の多摩地方にはシンボルとなる大岳山があって、昔から神聖な山で方角的に西の方向に存在する。それで、昔から西の方向を地元の人々は大岳山を敬って上(カミ)と呼んでいたのである。
従って西南の方角は上座なので、ムラの集合墓地はアニミズムの観点から下座の東北の方角(上の図のA)に造ったのではないかと推察することができる。

Koushin1216

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