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2012年5月 2日 (水)

両墓制を探る

どのお寺にも両墓制があった!

 これまで筆者の近くの寺院を両墓制という視点から20ケ所ほど調べてみたが、宗派に関係なくどのお寺にも、そこの墓地に両墓制の名残があることが分かった。
この両墓制のなかで祀り墓は祀り方によって集合型、万霊型、無縁型の三つに大きく分けられるようだ。この祀り墓はだいたいお寺の墓地入り口付近に殆どが設けられているから方式が分かってくると、自ずと祀り墓の目印が分かってくるようになる。

何故両墓制なのか

昔は公家や武士、民間の庄屋、地主といった身分の高い人々にはお寺の一角にきちんとした墓地があてがわれていたが、小作農民や一般の町民たちは自らの土地を持つことができなかったので、その人たちは死後、墓標も立てずに決められた場所の「捨て墓」に埋葬されたというのが両墓制というしくみだったようである。
従って、昔の日本人の多くは「捨て墓」に埋葬され、その人々を供養するために「祀り墓」をお寺の墓地の一角に設けたというのが両墓制の本質のようである。「捨て墓」はお寺のご住職なり檀家の方で話が伝わっている場合は、その場所はだいたい把握されているが、多くはどこにあったかも分かっていない現状のようだ。

1.集合型

 これまでの調査で、集合型に属する祀り墓は4ケ所あった。一角に墓碑が集められたもの、塔のように高く建てられたものがある。

Koushin1207

Koushin1211_5


2.万霊型

 万霊型は万霊塔、三界万霊塔が墓地入り口付近に建てられている。この石塔は仏教界においてあらゆる霊を供養するために建てられたという説がある。
この万霊塔型の祀り墓が一番多く、11ケ所の寺院でみられた。

Koushin1209_2

これまでの調査から東京都檜原村には下の写真にもあるように、万霊塔が寺院から出て一般の路傍に二十二基が建てられているのが分かっている。

Koushin1210


3.無縁型

 無縁型は一般の墓石と同じような格好をしており、墓地入り口の檀家の墓の一角に建てられている。これらの墓碑はどれも新しいものばかりで、祀り墓を昔、それぞれの檀家毎に振り分けた後に目印として建てたものらしい。
これは5ケ所の寺院にあった。

Koushin1208


このように両墓制というのが分かってくると、お寺の墓地という所は我々が日常避けて通るところではなくて、何となく親しみをもって見ることができるようになると思う。

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