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2010年5月

2010年5月25日 (火)

女性の幽霊と石仏・石祠

 先日、東京の檜原村の石塔、石仏の調査を行っていると、村人から女性の幽霊が出ると噂されている場所があると話があったので、その場所にも出向いて調べてきた。
その場所は檜原村の本宿から北秋川の方に向かって進んでいくと左に小さな集落へ向かう道があって、そこを山の手に向かって村人から聞いた道を暫く上っていく。どの辺りで女性の幽霊が出るのか詳しくは聞かなかったが、石塔や石仏のようなものが近くにあるだろうと考えて、その道を暫く車で走ってみた。
その道を14~5分ほど車で上っていくと峠越えの道になっていて、そこに茶屋が一軒あった。この道は甲州古道のひとつで山登りやハイカーにとても人気があるコースなのだそうである。そして、その道の峠までの間に写真のように二ケ所に石仏が祀ってあり、そのひとつに石祠が併せて祀ってある場所があった。
この石祠は「庚申溝の謎を解く」でも取り上げたのだが、霊魂を迎え入れる祠なのではないかと考えている。その石祠は最近のもので見るからに新しかった。石仏は古い年代のものだ。
昔から「煙の立たない場所では炎は出ない」という諺があるように、幽霊出現場所と石仏・石祠は偶然の光景ではないのではないかと思う。

Jizou02

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2010年5月19日 (水)

庚申溝の謎を解く(10)

 これまで庚申溝の謎を解くという趣旨で記事を書いてきたが今回が10回目の節目となるので、ここで一旦【庚申溝の謎を解く】テーマは終結としたい。たくさんの方々から問い合わせを戴きありがとうございました。
庚申信仰というものは戦後以降、この風習が各地で途絶えてしまって、今ではたんなる「語り草」になっているように思う。近くにある【庚申塔】関係の石塔や石仏を見て回ってきたが、近年の道路拡張工事で回りの石塔や石仏が一同に集められたものという場所が結構あった。
写真にあるように、この場所も同じように道路拡張工事で周りにあった石塔や石仏が一箇所に集められているものだ。本来であれば二十三夜塔が百番塔やら庚申塔といっしょに建立されるはずはない。二十三夜塔は民俗学などの資料からも分るように女人溝中と呼ばれるものであるから、二十三夜塔、馬頭観音といった組み合わせとなっているのが一般的である。
従って心霊研究や民俗学の研究などでは、このように石塔や石仏が一同に集められている場所では建立当初の目的やら趣旨は判読することが難しい。誠に残念な光景のように思う。道路拡張工事の際には出来るだけ建立当初の趣旨が現代の我々に伝わるよう、各地の教育委員会や道路建設業界の方々にはなるべく分散して建立するようにお願いしたいところである。

Koushin090

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2010年5月15日 (土)

庚申溝の謎を解く(9)

 先日、東京の檜原村の胴なし地蔵のことについて同村にあるお寺のご住職に話を聞いてきた。
写真にあるように、同村には百番塔、青面金剛像の隣に胴なし地蔵が二つある場所がある。ひとつは石塔の上に乗せられて、もう一つは地面の台座に頭だけおかれている。誠に奇妙な光景である。
先にこの胴なし地蔵のことは触れてみたが、誠にもって奇妙な存在である。これまでの調査で胴なし地蔵の由来は三つあった。ひとつは道路工事の際に失われた説、二つ目は胴体だけ盗まれた説、三つ目が明治時代に神社・仏閣の合祀令というのがあったときに一部の心無い信徒によって壊されたとする説であった。
この三番目の打ちこわし説はなかなか的を得ているように思う。しかしながらお地蔵様の頭部だけを今を持って路傍に置いている意味がよく分からない。古老の一説では事故が多発するようになったので、その頭部だけを祀っているとのことであるが、なんとなく不思議な存在である。庚申塔と百番塔の脇にある胴なし地蔵は現代の我々に何を物語っているのだろうか。

Koushin1201

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2010年5月10日 (月)

庚申溝の謎を解く(8)

  ここで、庚申塔を建立場所や目的別に大きく三つに分けて説明しよう。
写真のように庚申塔は(村落型)(集落型)(陰陽道型)の三つに分けることが出来る。
村落型は村の入り口や分岐点、神社・仏閣の周辺に建立されて比較的規模が大きいもの、集落型は村の集落単位で建立されているものである。これらは民俗学などで紹介されているように【庚申溝】を、そのまま絵に描いたように建立されている。
三つ目の陰陽道型が心霊研究として着目すべき点だ。写真に示すとおり今回調査した場所で見かけたものであるが、庚申塔と石祠、青面金剛(庚申信仰で主尊とするもの)と百番塔、胴なし地蔵の組み合わせである。このようなものを陰陽道型と位置づけしてみた。
この陰陽道型については、その建立された場所を調べてみると昔から縁起の悪いことが起こる場所だということが分る。
庚申塔の建立場所、組み合わせを見ることによって、いわば、現代風【心霊スポット】の姿が垣間見えてくるのである。

Koushin123_4   

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